Minakami Room

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【表現の自由】Twitterで「セクハラしたい」と言うと炎上する?

こんにちは、Mistirです!
以前からずっと扱ってる話題、「表現の自由」。今回も目ざとく興味深いツイートを見つけたので、今からちょっと考えてみようと思います。

 

さて、問題のツイートがこれ。

 うん、まあなんというか、確かに「酔ってセクハラする」は「認められない」。これは事実なんだよ。それは否定の余地はない。
し、さらに言えばこのツイート自体もいわば「ただの正論」……当初のツイートが「ただの願望」を語ったのに対して「ただの正論」で返した、いわばクソつまらないやりとり。

「人を殺したい」
「人を殺すのは犯罪です」
このレベルの会話に等しいレベルの会話です。うん。

まあ気になったのはこのツイートに対するリプライ。 

 

 ん?んー?……?
それに、最初のツイート、「セクハラしたいのが本音」と書いた人のもとにも色んなリプが飛んで、ご本人は反省してらっしゃるらしい。

うーん……
これ、結構ひどい話ですよ。詳しく分析してみましょう。

まず、「◯◯(本名もしくはペンネーム)を殺したい」、「◯◯(具体的な地名)で万引きをしたい」、こうTwitterで述べるのは一発アウトです。論外です。
願望ならオッケーってレベルじゃありません。これは当人を恐怖に陥れますし、周囲も恐怖に陥れる。そもそも、この発言自体が具体的な犯罪です。なので「表現の自由」という観点から語ることは避けます。

ですが、例えば「全裸でショッピングモールを走り回りたい」はどうでしょう? ネタっぽい場合、犯罪願望も許され「がち」であるように思われます。
でも、「殺したい」「万引きしたい」「放火したい」「薬物を吸引したい」……生々しくなっていくにつれて、「コイツは叩かれても仕方ない」っていう(見せかけの)「妥当性」が生じてくるのではないでしょうか?
ですが、本質的に「全裸で走りたい」も「薬物吸引したい」も(罪の大小はありますが)どちらも「犯罪をしたい」という願望の発露に変わりないわけですよね。


さて、僕が何を言いたいか。
表現の自由」という観点から言えば、最初の「セクハラしたいのが本音」も「それは荒唐無稽」も、さらに言えば「あー放火でもしたい気分だ」も「俺は嫌なやつを殺したい」も、「アリ」です。これを「ナシ」と言うのは、表現の自由への本質的な侵害だろう。
もちろん発言の責任……「誰にどう思われるか」は引きずらないといけません。それは仕方ない。


ですが、この言葉に対して「馬鹿男」と反応するのはいかがでしょう?「(こいつを)逮捕しろ」と言うのはいかがでしょう?
これは「ナシ」じゃないのか。だってこれは具体的な(この場合、当初のツイートに向けられた)「罵倒」ですもん。「具体的人物に向けられた罵倒」は、「表現の自由」って論点から語るに値しない(もちろん語ることはできるのですが、おそらく論文書けちゃうくらいしんどいテーマなので、今回は通念に照らしあわせて「アウト」としておきます)。


一応、最初のツイート(「セクハラしたいのが本音」)にも「落ち度」はある。
男の本音」って書いちゃったことだ。でもこの場合、「男」は「私」って意味だろう。もちろんテクスト論的に語れば「最初の発言を読者が好意的に解釈する必要はない」のだけれど、もちろんその逆も然りで「わざわざ悪意を持って解釈する必要もない」。

例えばだけど浜口雄幸っていう元首相が「道半ばで倒れようが、それは男子の本懐だ!」的なことを言ったわけだけど、それに対して「すべての男子がそうだと思うなよバーカ!」なんて言うのは不自然でしょう?

なので当初のツイートに「全ての男の願望がそうではない!」と言うのは、一応言葉としては正しいけど、それはまた別のお話。僕の主観からすれば、それは揚げ足取りに見えるってことだけ言っておこう(このブログ自体大きな揚げ足取りであることは自覚しているけどね)。


さて、そろそろ結論に入ります。
僕は「表現の自由」って問題に関して考え続けている。で、同時に「ツイッターでの炎上」ってことに関しても考え続けている。
なんかね……監視社会じみてきたなって思うのよ(監視社会を語る際に必ず引き合いに出されるGOさんの小説に関してはあえてタイトルを出しません)。

願望語れば叩かれる。みんなが「反省」を強いる。

少なくとも、オラはそんな時代嫌だ
まあ、僕の過剰反応かもしれない。幾ら表現の自由とはいえ「海外行って銃買って1000人殺したい」って言ったら大抵の人は嫌な顔をするだろう。

でもなぁ。なんだろうね、この違和感。


監視社会じみている。みんなが監視して、ちょっとでも間違った(本当は別に間違っているわけではない!)ことを言った人間に総攻撃を加える。バカだアホだ逮捕しろと、そう罵る。


唐突だけど……僕はね、小学校が嫌いだ。あの道徳的な、論理を廃した、清潔で汚い強制的な矯正空間が大っ嫌いだ。受験前の一番しんどかった時期と小学校、どっちに戻りたい?と言われたら「頼むから小学校には戻さないでくれ!」と言うだろう。たまに「小学校時代に戻りたい」って言う人がいるが、僕は全く理解できない人間なのだ。
僕は小学校が嫌いだ。憎悪していると言っても過言じゃないかもしれない。
小学校、「的な」ものが大嫌いだ。

Twitterはどでかい小学校なのだろうか?
相互に監視し、相互に罵倒し……論理は後回し、考察は後回し
特に「反省を強いる」のが、もうね、本当大嫌い。

……ま、コレもまたTwitterの「一面」。

そういえば、こんな画像がそれこそTwitterで話題になってた。それに対して反応したイケダハヤト氏の記事がこれ。


同調圧力でいじめを解決?法務省のマンガ「みんなでいじめをなくそう」に抱く違和感(イケダハヤト)

 

これには僕も強烈な違和感を覚えた。
……でも、強烈な違和感を覚えながらも……現実で起こっていることもコレと似たようなことなのだと思うと、諦めというよりも僕はどうやってそこから抜けだそうかとソッチの方が気になってしまう。もうこれはどうしようもない。なら僕がそこに関わらなくて済む手段を探すべきだ。
それは、ネットで孤立することだろう。繋がらなければいい。
でも……多分、僕は「戦う」派閥なんだろうな、と。こういったみみっちい記事を書くことで、嫌らしい集団圧力に嫌らしいツッコミを加える。
なかなかみみっちい。

なんだかやるせないなぁ、と思ったMistirなのでした。


また次の記事で会いましょう。はぁ……