Minakami Room

旅を続ける。考える。自由である。生きている。

探求の最果てに辿り着いた究極の減量メシを教える

今日は良い気分だ、お前らに良いことを教えてやろう。

俺はこれまで、炭水化物脂質タンパク質をベストバランスで摂取するためのメシを追求してきた。

例えば筋トレしてる人間には常識の『沼』。
何?沼を知らない?仕方ないな、動画を見るといい。


究極の減量食「沼」を大公開!

 
これは意外と美味い。
だが「意外と」の域を出ず、毎日食べるにはやはり少し辛い。

そんな俺が辿り着いた減量メシがある。
圧倒的到達地点。聖域。そこで聖杯を俺は見つけたんだ。
注がれていたのはタンパク質だったってわけさ。

俺はただただお前にそれを教えたくなったんだ。

 まず、フードプロセッサーを買う。
せいぜい数千円だ。


そこにキャベツを適当にブチ込むんだ。1/8程度でいい。
千切りなんかやってられないだろ。
俺たちには時間がないんだ。
人生は短い。

そこにな、を2個ブチ込む。
ツナ缶も1缶ブチ込む。
全部フードプロセッサーにブチ込んでしまえ。

これでタンパク質はおおよそ22gだ。
お前に栄養の知識があるなら、もうこの時点で畏れ多さにひれ伏して、地面と挨拶してる頃だろうさ。
このタンパク質を前にして、頭を上げていられるとしたら、そいつは神をも恐れぬ人間だろうさ。

さて。頭を気合で上げて、別の容器で40g程度のオートミールと、150mlの水を混ぜてチンする。 

40gのオートミールを計量するのが面倒くさい?
計量カップで100cc程度でだいたい40g前後だ。細かいことはどうでもいい。

オートミールはそもそも低糖質の上に、血糖値を上げにくいし腹持ちが良く食物繊維まみれっていう神の食べ物だ。
欠点は米と比べるとクソまずいってことだ。
工夫したら美味いが、唐揚げと白飯のマリアージュに叶うわけがない。
メリケンサックをつけたメイウェザーに素手のお前が挑むようなものだな。

だが、安心しろ。
この食い方の場合、そんな欠点はどうせ忘れる。
素手のお前でも銃を持った狩人と同じくらいの力になる。

で、チンしたオートミールをさっきのフードプロセッサーで混ぜた物体にブチ込んで、混ぜる。
ぐるぐると混ぜる。

この際、筋トレしてるお前はカッテージチーズを混ぜてもいい。
カッテージチーズはチーズのくせに脂質が低くタンパク質が大量に入っている、これまた神の食べ物だ。
そして少量のキムチを入れる。

さぁ、その後はオリーブオイルを薄く引いたテフロンのフライパンで焼くんだ。
減量するならちゃんとしたフライパンは必須だぞ。
油が少なくて済むからな。
無駄な油は取りたくないだろう?
無駄に年を取りたくないのと同じさ。せっかくなら美しく年老いたいじゃないか。

この辺りがおすすめだ。 

エバークック フライパン 26cm ガス火専用 レッド 1年保証 ドウシシャ
 

で、後は両面3-4分くらい適当に焼けばいいだろう。
焼けてなければもう一回焼け。
何度でもやり直せる。人生と同じさ。
何?焦げた?苦い思い出もまた人生さ。

そしてできた物体に、青のりと鰹節、それからポン酢をかけて食え。

何?ソースじゃないのかって?
オートミールの糖質はせいぜい20-30gなんだが、お好み焼きにどっさりかかるくらいのソースをかけると、なんとソースだけで下手すると30-40gくらいいっちゃうんだ。
普段は「調味料の糖質なんか誤差の範囲だ!」と言ってる俺だが、さすがにそれは真冬にベッドに入った後喉が渇いて冷蔵庫まで歩くのと同じくらいもったいない。

さあ、これが完成品だ。

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こいつの成分は、だいたい糖質が30g前後, タンパク質が30g前後, 脂質が15g前後といったところだろう。

既に恐ろしい、素晴らしい成分だ。
だが、こいつの本領は成分そのものじゃない。

まず、減量メシとして異常に美味くて食いやすいこと。オートミールはお好み焼きにするとフワフワになって豆腐みたいになるんだ。だからポン酢で食べたら美味いに決まっている。
わさびをつけてもいい。珍味みたいになる。

そして減量中に摂取しにくい食物繊維が、梅雨の時期のある日のお前の睡眠時間と同じくらい大量に摂取できること。

そして、何より。
気付いただろう。
無限の拡張性に。
俺は今回こいつに刻んだオクラを入れた。美味かった。
刻んだって言っても、フードプロセッサーに突っ込んだだけだ。
俺は面倒くさがりなもんでな。お前と同じだ。

キムチもな、実はノリで入れたんだ。美味かった。
タンパク質がもっと欲しいならもう一個卵を入れてもいいし、鶏むね肉のひき肉を入れてもいい。ツナ缶も2缶入れちゃ駄目だなんて誰も言わない。
野菜が足りないなら人参を入れろ。

お前の生き方と同じく自由だ。
そしてお前の未来と同じく無限の可能性がある。

俺は止めたが、ソースをかけてもいいし、豚肉を引いて普通のお好み焼きにしてもいいんだ。
人には悪をなす自由意志があるんだ。
これはお前の意志の問題なんだよ。そうだろ?

この料理を試してみるのも試さないのも、お前の意志の問題なんだよ。

言いたいことは言った。
ちなみに俺はシラフでこれを書いている。
普通に上がったテンションだけで書ききったんだ。
それくらいの革命的だったんだよ。わかれよ。革命デュアリズムなんだよ。

かつて読んだこのブログに影響されたことは否定しない。

goldhead.hatenablog.com


お前らもちゃんと野菜食えよ。
タンパク質も摂取しろ。健康に生きろよ。

またな。

 

Twitterをやめてから2ヶ月で生じた変化について

こんにちは、Mistirです。

約2ヶ月前にTwitterをやめた。
これまでは「やめた」と言いつつ、なんやかんやアカウントは消さずに残していて、忘れた頃にしれっと戻ってくるということが多かったが、今回は完全にアカウントも消滅してしまった。

フォロワーさんは2000人近くいた。
もったいないという気持ちは正直あった。

それでもなお、やめることのメリットがTwitterを続けることのメリットを上回った、ということだ。

最大の変化

おそらく最大の変化が、有象無象が良くも悪くもどうでもよくなったことである。
もともとどうでもよかったのだが、なおさらどうでもよくなった。

個人的にTwitterの最大のデメリットが「この世のあらゆる不幸と不条理と不満が流れ込んでくる」ことだと思っていた。
そしてその認識は今も変わらない。

Twitterにおける「拡散される『問題』」は9割「不幸と不条理と不満」で出来上がっている。
……というのはさすがに極端かもしれないけれど、そういった要素のあるモノの方が圧倒的に拡散力があったのは間違いない。

あるいは、本当にどうでもいいこと。
比喩でもなんでもなく読んで10秒後に忘れているようなことばかりだった。

そんな有象無象に。なんだか、疲れてしまったのだ。

ちょっと昔は、さ。
僕だって思ってたよ。昔は。
例えば「アイツは残業してエラい」的なこと言ったかつて勤めていた会社の上の方の人に、「もっと勉強しろよ……」と思っていた。
言い換えると「Twitterくらい見ろよ」と正直思っていた。

さらに言い換えると、「Twitterでそれを言えばどうなるか」が一種の判断基準になっていた。

未だにそれは、必ずしも間違っている考え方とは言えないと思っている。
この表現が適切かどうかは別にして、自分が認識している範囲では、Twitterでの議論は「先鋭化された正当性がさらに濃縮されたような」ものばかりだった。

そして、他ならぬ僕自身もそれに加担してきたのだ。
自己言及的ではあるけれど、この記事もその一種であると言えなくもない。
何かを誰かに、特に大勢に向けて語るというのは、そういう性質をどうしても帯びる。それは仕方がないことだ。

それに、さっき述べたようにメタ視点として「これをTwitterで呟くとどうなる?」っていう発想は未だにアリだと思う。

でも、それは「全て」じゃない。

……少し議論が入り組んでしまったけれど……
もっと単純に言おうか。

思考の基準を「Twitterに決められている」というのは、間違っていると思う。

ある種それは、現代における「共同幻想」に従っているのと同じだったのかもしれない。
無宗教者であるが故に比較的輪郭の明確な「何か」に従っている、というような。

冒頭で、Twitterをやめたことによる最大の変化は「有象無象がどうでも良くなった」ことだと言った。

それは曖昧な「共同幻想に対する従属的意識」が消えた、ということでもある。
自分が従うべきものは、自分と、自分が愛するものだけだ。そうじゃないと生きててもったいないじゃないか。

Twitterをやめるべき人、やめなくて良い人

僕は明確に「Twitterをやめるべき人」だったのだと思う。
僕は自分が「芯の強い人間」だとは思っていなくて、むしろ「思い込む」ことで、あるいは「信じ切る」ことで自分の形を変えていくタイプの人間だと思っている。
要するに、影響されやすいのだ。

影響されやすいタイプは、Twitterやっちゃダメだ。
この世の中は、何か恐ろしく不条理でひどいところだと思っちゃうから。
「そこまで思ってねえよ!」って言う人がほとんどだと思う。

だけど何かを信じているとき、何かを信じている自分を客観的に見るのはとても難しい。無意識的に刷り込まれていないと言えるだろうか?

この世のあらゆる理不尽に「切れ味鋭い140文字」で切り込んでくれるTwitterに、無意識のうちに心の安寧を求めていなかっただろうか?
正しい。でも、それは僕の救いじゃない。

僕を笑う人は笑ってほしい。
僕を笑えない人は、Twitterから離れてみても良いかもしれない。
要するに、僕と同じタイプの人はSNSから離れたほうが良いんじゃないかと今は思っている。

万人がTwitterをやめるべきだとは思わない。
SNSは有害だ、という二元論的な世界観で僕は生きたくない。
ただ……やっぱり。

もう一度、確認する。
自分が従うべきものは、自分と、自分が愛するものだけだ。そうじゃないと生きててもったいないじゃないか。

発信について

で。
そんなこんなで、「発信すること」もしばらくどうでも良くなっていた。実のところそれは未だに変わらない。

だけど年末のやるせなさが、不安が、僕にこの文章を書かせた。
それはどこからやってきたものなのかよく分からない。

書くことに意味はないのかもしれない。
だけど漠然とした不安は、これまた「意味はないのかもしれない」ような漠然とした行為でしか解消できない。
の、かもしれない。

忘れた頃にまたお会いしましょう。
お読み頂きありがとうございました。

 

一度でいい、ダムに行こう

台風19号が大きな被害をもたらした中、八ッ場ダムの存在が話題になっている。

僕はよくバイクでダムに行くのだけれど、多分ダムに行かない人には何故わざわざ行くのかよくわからないと思う。

でも、台風の被害が落ち着いたら一度は行ってみて欲しい。
ダムに行く前と行った後では、モノの見方が変わる可能性すらある。

 

「ダムの存在」に思いを馳せる

ここで「ダムの役割が〜」なんていう教科書的な話をするつもりはまったくない。
必要ないのだ。

単純な話、何も知らずに行ってみればいい。
そこに答えがある。
これは比喩じゃない。

有名なダムなら、大抵無料で入れるちょっとしたダム博物館が併設されている。

例えば「ダムマニアが選ぶベストダム」として有名な宮ヶ瀬ダム

www.ktr.mlit.go.jp


都内から2時間程度で行くことができる。

ここには当然のようにちょっとした博物館が併設されている。

それから秩父にある浦山ダム

www.water.go.jp

ここは宮ヶ瀬ダムと比べて人が少ないから穴場といえば穴場だ。
せっかくの秩父だし、宿を取って観光がてら行ってみるのもいい。

「ダムの技術」に思いを馳せる

なぜそんな博物館は大抵無料なのだろう?
運営費もタダじゃないのに。

答えは色々あるだろうが、とりわけ重要なのは……
「ダムは悪者にされがち」
という事実だろう。
実際に悪者である、という側面も否定できないかもしれない。
最初に引用したツイートの通り、ダムは多くの住民の生活を奪った上で成り立っている、それはひとつの事実だ。

だからダム事業に関わる公共団体は情報を広めるために、結構な努力をしている。
知る人ぞ知る「ダムカード」もその一つだろう。

www.mlit.go.jp


ダムに行くとタダでクオリティの高いカードが貰える。
これ目当てにダムに行く人もいるくらいだ。

併設されている博物館に話を戻すと、展示をざっと見るくらいだと「ダムに使われている技術」を網羅して理解することはまず不可能だ。
それくらい色々な知識がダムには集約されている。
そもそも、ひとくちにダムといっても色々な種類があったりする。

damnet.or.jp


そういった博物館で、ざっくりとでいい。ざっくりと展示を眺めて、「なんだか凄いんだねぇ」くらいでいい。
ダムという漠然とした存在に詰め込まれている技術に、思いを馳せてほしい。


ちなみにこの浦山ダムのような大きなダムの場合、ダム内部に入れる場合がある。
ちょっとした探検の気分が味わえるからそれだけでも価値があるし、浦山ダムの場合ダム内部にも「水圧の強さを体感できる実験装置」みたいな面白い展示があって飽きない。


「人知れず役割を果たすダムと管理人」に思いを馳せる

僕は有名なダムだけじゃなく、遠くの山奥にある小さなダムにふらりと立ち寄ることもある。
目当てはダムカード……でもあるのだけれど、基本的にバイクに乗る人間という人種は、走ることができるのならば目的地はどこでもいいのである。

で、土日でも事務所に行けば大抵の場合ダムカードを配布してくれる。
……山奥の、誰もいないような場所にあるところにあるダム。
それすらも誰かが管理している。


ここにも「人」がいる。

都心に近く、災害に即して随時対応を迫られるようなダムなどはなおさら「人」が「技術」とずっと寄り添って運営していることは想像に難くない。

「歴史と物語」に思いを馳せる

奥多摩湖にある小河内ダム。
ここは建設で87人の死者が出て、今も慰霊碑が置かれている。

damnet.or.jp


「ダム工事」の物語で有名なのはやはり『黒部の太陽』だろう。 

黒部の太陽

黒部の太陽

 
黒部の太陽

黒部の太陽

 

 僕が個人的にノンフィクションとしておすすめしたいのが、『高熱隧道』だ。 

高熱隧道 (新潮文庫)

高熱隧道 (新潮文庫)

 

 単純に小説としてスリリングだ。

……何が言いたいか、というと。

ダム建設のための犠牲、なんて普段の日常で考える機会はない。
そこに住んでいた住民のことも、建設に従事した人々のことも。
……だから。

ダムに行って展示を見て、物語に触れて。
そのときだけでも、そこに紡がれた歴史に思いを馳せても良いんじゃないか、と思うのだ。

そこから初めて、ダムの功罪について客観的に考えられるようになるのだと僕は思う。

まとめ

台風19号で緊急放流が行われた際、「何故事前に放流しておかなかったんだ」という声を上げる人がいた。絶望的なことだけれど、某党の某議員までもがそういったことを言っていたようだ。

反論として「そもそも流入量と流出量は変わらない」と、そうやって反論することは簡単にできる。
知識の欠如。

だが、正直なところ(議員は論外にしても、一般人の場合)「知識」はそこまで大事じゃないと思っている。

大事なことは「実際に見た上で、思いを馳せる」ことだ。

実際にいくつかダムに行って、ダムを見た上でなら、「緊急放流の仕組み」みたいな具体的知識がなかったとしても、「ああ、それくらいなら嫌って言うほど考えているだろうな、だって最重要事項だもん」と演繹的に考えることができるはずなのだ。

だけど、それは一度も行ったことがないならば「そこに費やされたあらゆるコスト」や「それがもたらす結果」について具体的に思いを馳せることはどうしても難しいと思う。

だから行ってみるべき、というのが一つ。

……で、もう一つは。

ちょっとした「日常の外側」を見てみることをオススメしたい、という一人のライダーとしてのおせっかいだ。

展示に思いを馳せた後、ダム湖畔で缶コーヒーを飲みながら何も考えず景色を眺めるのが好きだ。
あの時間は、誰にも奪われない、自分だけの時間だ。
ここは「非日常」じゃない。
だけど「日常」でもない。
「日常の外にある日常」がここにはある。

僕もまだまだ色々行ってみたい。ダムカードもどんどん増えてるゾ。

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順番は適当にフォルダリングして集めてる。
「結構走ったな、俺」と思い出にひたることもできる、ライダーには良いグッズなのだ。

ちなみに僕は同じような理由で"灯台"も好きなのだが、それはまた別の機会にお話しよう。

ではまた。

 

辛いときはこの曲を聴く

僕のバイクは以前の台風15号でなぎ倒され、ミラーの外装が割れ、ステップが折れて自走不能になった。

だから台風19号がやってきた今日はあらかじめ倒しておいた。

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結果、倒す時にミスったようで前壊れたのと全く同じようにミラーの外装が割れた。

それはそうとして、辛いときに聴く、この曲の話。

 

聖なる海とサンシャイン

www.youtube.com

 

聖なる海とサンシャイン

聖なる海とサンシャイン

 

 


イエモンで下手すると一番好きな曲。

シングルにバージョン違いで5曲と、アルバムに1曲、合計6バージョンある異様な曲だ。Get Wild?知りませんねそんな曲

作曲した吉井和哉本人としてもかなり難しい曲だったらしい。

ja.wikipedia.org

どんな曲かというと、端的に言ってネチっこい男の曲である。


この曲を出した頃はイエモンはバンドとして休止直前、ほぼ末期的な状況。
とはいえ吉井和哉のカッコよさは多分、今の日本でもここまで色気のある男はいないだろうというレベルで脂が乗っている。

そんな男の作る歌詞が……

あの事で頭がいっぱいな夜は ズブロッカでは消せない
蜂の巣にされた魂の束 君にあげたいな



……。
いや、これそんな男の作っていい曲じゃねえって。

歌詞全文読んで頂きたいのだけれど、本当にどうしようもなく惨めでエゴイスティックな歌詞。

だから辛い思い出が頭を埋め尽くしたときに、僕は『聖なる海とサンシャイン』を聴く。

ーー吉井和哉でさえこうなんだ。
ーーましてお前は当たり前だよ。

そう考えると少しだけ落ち着く。

そう言えば、吉井和哉がソロで出した名曲:『シュレッダー』にもこんな歌詞がある。

www.youtube.com

神様に会ったらこんな風に言うんだ
「どんな目にあっても生きていたいです」
誰も皆やっぱり同じように辛いって
この街の緑は キレイだね

一体この人、どんなどん底を経験してきたんだ……?

ちなみに僕が「この人絶対に地獄見てるよな」って思うアーティストが2人いて、一人は石川智晶、もうひとりはあさきだ。
常軌を逸した経験してないと書けない歌詞しか書いてない。マジで。

吉井和哉の「地獄」はちょっと方向性が違う。
なんか自分の内面で延々ウジウジしてるタイプの地獄だ。

……だから、まぁ。
辛いことがあったら吉井和哉の曲を聴く。
どうしようもないときにも吉井和哉の曲を聴く。

そうしてれば、なんとかなる。

台風もいつか過ぎる。
今はそれを願って、ただただ、待つしか無い。

ではまた。

 

戦闘狂漫画家・山本亮平先生の話【早乙女姉妹は漫画のためなら!?】

会場にお集まりの皆さん。

皆さんは、ご存知だろうか。

ジャンプには「戦闘狂」がいる。
DRAGON BALLの孫悟空?HUNTER×HUNTERのヒソカ?

否。
漫画というフィールドでひたすらに戦い続ける、そいつの名は山本亮平(敬称略)という。

奇抜な名前ではない。
そう、彼(彼女?)はキャラクターではなく、漫画家なのである。

だが多分、下手な漫画のキャラクターより圧倒的に、彼は戦っているのだ。
そんな彼の話をしたい。

 

ジャンプ連載一本目:『E-ROBOT』の話

……の、その前に。
僕の中での山本先生のイメージは、『奴隷遊戯』に出てくるテラノさんである。

奴隷遊戯 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

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 ↓この人

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(繰り返しますがイメージです)

多分山本先生は漫画のためなら?
……その溢れ出る戦闘狂的気質をいかんなく発揮できる、そういった人なのだと(勝手に)思っている。

ということで僕の山本先生のイメージをお伝えしたところで、先生のデビュー作である『E-ROBOT』について語ろう。

端的に言えば……
タイトル通り、エロいロボットの話なのだが……

E-ROBOT 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

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 画力もあまり高いわけではなく、というよりそもそも本気で「エロいもの」を描こうという感じでもなく……
要するに「エロ」という言葉を下敷きにしたドタバタコメディだった。

要するにエロいロボットがエロいパワーで世界平和を目指す話である(雑)

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しかし、記事にするため改めて第一話を読み直しているのだけれど……
本当、クッソしょうもない。
コレに関しては(褒め言葉) の意味ももちろん含まれてはいるけれど、……

……いや、申し訳ないけど純粋にクッソしょうもないっすわ、うん。

第一話で銀行強盗の縦断をおっぱいの角度で受け流していた。
これだけでいかに下らないか分かるだろう。

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「しょうもないけど逆に面白い」とか言って持ち上げることは幾らでもできるのだけれど……
この漫画に関しては徹頭徹尾、本当に下らなかった。

そう、本当に下らなかったのだ。
残念ながら11話で打ち切りだったことが、ジャンプ本誌での評価があまり高くなかったことを物語っている。

……本当に、下らなかった。
……だが。

僕は、打ち切られたとき、寂しかったよ。

だってさ。
本当に下らねえんだよ……本当に。
全然エロくねぇ……

でも逆に、だよ。
この内容で微塵もエロくないまま、下らなさだけで11話突っ切ったんだよ?
そんなの……そんなの。




「信念」がなきゃ、できねえじゃねえか。


俺には……漫画は描けない。
でも、語ることはできる。
この無駄に……本当に、「無駄に誠実な」漫画を語ることができる。

そんな俺に「下らないけどそれが面白い」とか、そんなこと言えるわけねえじゃねえか。

そうだ。
最後までこの漫画は本当に下らなかったんだ。
最終話でラスボスが乳首からビーム出してるし……
(画像略、言うまでもないが微塵もエロくはない)

ちなみにラスボスはエロで世界を支配しようとしている。

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で、主人公はおっぱいミサイルを発射するためヒロインのおっぱいを揉む。

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で、エロを嫌悪していたヒロイン(人間の方)も改心(???)して、ヒロイン(ロボットの方)のおっぱいを揉んでミサイルを発射する。

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……ごめん。
自分で書いてて全く意味わかんねぇわ。
漫画読んでてもやっぱわかんねぇわ。

けど、一貫して「エロは正義」っていうメッセージだけは発され続けてたのよね。
伝わってたかどうかは別にして。

明らかに「エロを描かずにエロをいかに伝えるか」っていう謎の実験をしていた。


それは現実的な話、山本先生の当時の画力に応じた適者生存戦略だったのかもしれないけれど、上のコマを見てもらっても分かるように、この時点で……

狂気の片鱗、そして天才性の片鱗が見えていた……
のかもしれない。

だが、このときはまだ確信していなかった。
この山本先生という人が「戦闘狂」であると。
「強い信念を持った漫画家」であると。

確信に至ったのは二作目『ラブラッシュ』を読んでからだ。

その前に山本先生(本人)のイメージを改めて漫画『奴隷遊戯』作画担当木村先生のツイートから引用しよう。

繰り返すが彼はテラノさんであり、山本先生ではない。
だが僕の山本先生のイメージはテラノさんである。
繰り返すことに特に意味はない。

 

ジャンプ連載二本目:『ラブラッシュ』の話

ラブラッシュ! 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

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表紙から見ても明らかなように、画力が滅茶苦茶に上がった山本先生の二本目の連載作品。

連載が始まったのはジャンプで長期連載された人気ラブコメ『ニセコイ』が終了した直後だったように記憶している。

ニセコイ 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

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 大人気作品だったが、終盤の評判は芳しくなかった。

やはり長期連載ラブコメは「主人公の態度が煮え切らない場合に読者に負担がかかってしまう」という大きな欠点がある。
長く続けることも大事になってくる少年誌の人気漫画である以上仕方のないことではあるのだが……
ヒロインに対する態度を保留し続ける主人公:一条楽に対するヘイトはどんどん溜まってしまっていた。

そんな『ニセコイ』が終わった直後の、『ラブラッシュ』という作品。
『ニセコイ』と同じく、ジャンルはラブコメなのだが……


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はい。
これね。
第2話なんですよ。

www.google.com


大袈裟でもなんでも無く、リアルタイムでこれ読んで魂が震えましたね。うん。
そして同時に山本先生の「スタンス」みたいなものが明確に分かった気がした。

彼は……間違いない。
戦わなければ生き残れない人だ……

だが。
この『ラブラッシュ』にはふたつ、大きなハードルがあった。

一つは未だに連載が続いている『ゆらぎ荘の幽奈さん』が既に人気作品になっていたこと。

ゆらぎ荘の幽奈さん 1 (ジャンプコミックス)

ゆらぎ荘の幽奈さん 1 (ジャンプコミックス)

 

 悪霊を物理で殴り倒し、性格はトコトン昭和風硬派イケメン野郎という「ヘイトを避ける主人公造形」の究極形態を主人公に据えた、珠玉のエロコメである。

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ヘイトコントロールしたまま長期連載したせいで、今では「もう聖人認定したほうがいいのでは?」と言いたいほどの究極超人に成り果てているがそれはまた別の話。

『ラブラッシュ』はラブコメ、『ゆらぎ荘』はエロコメなので、厳密にはジャンルが違うのだが、どうしてもニセコイ後の連載枠として……あるいは「モテる主人公問題」に正面から立ち向かった作品として比べられてしまう運命にあった。

とはいえ、これは次に続く問題と比べたら本当に些細なことである。

その問題を語るために、今更ながら『ラブラッシュ』のあらすじを語ろう。

主人公は特殊な遺伝子で猛烈にモテてしまう。
それで比喩ではなく「天使」のような異世界の存在にもモテてしまうわけだが……

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主人公が好きなのは幼馴染。

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……で、最初に引用したシーンに続く、と。

……おわかりだろうか?

これさ。
作品の構造的にさ。

「寄ってくる女の子をひたすらフリ続ける作品」にしかならないよね?

当然、そういう懸念があった。

それでも山本先生は面白い作品のためなら?
そういった展開を避けてくれるはずだ!!!!









避けられませんでした。

全2巻、12話で打ち切り。
現実は非情である。

多分、主人公の態度を明確にするという「戦い」が終わった後、その戦いを続けることができなかったのだと思う。
読者にとって……少なくとも、僕にとってはかなりストレスフルな作品だった。
だって、可愛い女の子が色々出てきて無残にフラれていくんだよ?
もちろん主人公が悪いわけじゃない。
じゃあ返事(態度)を曖昧にしてる幼馴染が悪いの?それも違う。

別に誰も悪くない。
ただ……
ただただ、辛い作品になってしまった。

このブログで語られているように、テーマに対しては物凄く真摯な作品だった。

yamakamu.net

けれどそれを少年マンガ誌で毎週読みたいかというと……

……。

はっきり言おう。
山本先生は、敗北者だった。
二度、負けてしまったのだ。

一度目は「エロ」を「エロくなく」描くという戦いを(何故か)初めて、負けてしまった。
二度目は「ポストニセコイ」の戦場に正面から斬り込み、「恋」とは何かを真剣に描いたものの、結果的に「悲恋」しか描けないという作品の構造……大前提に負けてしまった。

そして。

山本先生の、「三度目」が、始まった……

怪作:『早乙女姉妹は漫画のためなら!?』

おそらくこの作品だけ知っている方も多いと思う。
それくらい有名になってしまったweb漫画だし、かろうじて抑えられていた山本先生の頭のネジが一気に弾け飛んだ作品でもある。

↓最近の山本先生のイメージ

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絶好調なんですよ。

『早乙女姉妹は漫画のためなら!?』は純粋なエロコメだった。
……だった。
3話まで。

4話から急に流れが変わる。
それを分かってか、この漫画に関しては4話まで無料開放されている。

shonenjumpplus.com


正直なところ、3話まで……ギャグのキレがブーストされる3話は仮に別にしたとしても、2話までは
・当時ジャンププラスはエロが比較的飽和気味だったこと(2019年現在さらに開き直っているが……)
・良くも悪くも攻めていた山本先生の過去作と比べて、ややありきたりなエロコメであったこと
・メインヒロインが「実の姉妹であること」
等から、評判は芳しくなかった。

だが、一転して4話にあるキャラクターが登場してから、急遽風向きが変わる。

それがこの瀧波レモンさん……通称レモニーさん(公式) なのだけれど……

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初登場時(4話)からぶっ飛んでいたレモンさんだが、文章で説明するよりも「あの回」を読んでほしいんだよなー、とこの記事を書きながら思っていた。

「あの回」、内容説明できねえし……
……文章で説明したらはてなブログからbanされかねないし、何より"アレ"は漫画で読まないと伝わらないし……

……

さて。
BGMをかけてください。


X-Files Theme Full (Illuminati Song)


この画像を見てください。

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……
おわかりいただけただろうか?




……
特定の一話だけ公開してる漫画なんて初めて見たよ……
さあ、読め。読むんだ。

shonenjumpplus.com

↑この回ブログに貼るの多少不安があるけど……まぁ全年齢向けだし大丈夫でしょう。



初めてこれ読んだとき……
魂が震えたね。


あの戦闘狂:山本先生が……帰ってきたッ!
まさに王の帰還ッ!


まぁ上の話読んで頂ければ、僕が語ることはもう何もない。

そして6話で何かを掴んだのか、どんどん「戦闘狂」っぷりは磨きがかかってくる。
続きは是非読んでみてほしい。
もう誰も山本先生を止められない。

早乙女姉妹は漫画のためなら!? 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

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……だが、戦闘には代償が伴う。
激しい戦いの結果、先生は。

f:id:Mistclast:20191006183438j:plain

戦場から追放されたのであった。
そりゃそうよ。 

ちなみに、その後先生はあまりにも眩しすぎる白い後光を携えてまた帰ってきた。
王の帰還(2度目)

f:id:Mistclast:20191006183918j:plain



もう何やってるかわかんねえよ!!!
(耳かきしてるだけ)

ブラウザ版で朝は無修正なのでみんな早起きして読む。
お前ら……

コミックスはもちろん無修正である。
買おうな。 

一応全年齢向け漫画だからこれ紹介しても大丈夫だよね……?
急に垢バンとかやめてくれよな…… 

他にも新世紀の手法で規制と戦っているが、その手法を詳しく説明すると流石にダメな気がするので、ぜひ読むなりググるなりして確かめてほしい。

真面目な話……「くっだらねえことを真面目に描く」とか、「裏ではちゃんとしたメッセージをたまにブチ込んでくる」とか、「それ全部抜きに性癖が多少壊れてる」とか、これまで山本先生の作品に詰め込まれたエッセンス、『早乙女姉妹は漫画のためなら!?』には全部入ってるんですよ。

 
なんていうか、『E-ROBOT』と『ラブラッシュ』が一種の伏線だったのでは?
っていう、そんな気さえして。
真面目に6話読んだとき、大爆笑しながらめっちゃ感動しちゃったんですよ。
山本先生自身が漫画の登場人物やんけっていう。

まとめ

山本先生が大活躍する、有吉弘行も絶賛の『奴隷遊戯』好評発売中です。

[まとめ買い] 奴隷遊戯

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 3巻の表紙は山本先生です。

奴隷遊戯 3 (ジャンプコミックス)

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お読みいただきありがとうございました。
ではまた。

 

ブログに1万3000字のコメントを頂いたので返信する

タイトル通りです。
mistclast.hatenablog.com……さすがにびっくりした。
1万3000字って僕の過去最長の記事並みなんだけど……
 

とりあえず返信する

とりあえず……
引用しつつ返信しますね。
"ロイヤルオーク" 様からのコメントです。 

こんにちは!いつも楽しく拝読させて頂いております!

 

もう吹っ切られてるっぽいですけど、いくつか前のブログで、Mistirさんそのものに関する関心が薄いって悩まれてましたが、

 

ぶっちゃけた話私はバイク趣味はともかく
哲学的な話をされるMistirさんにはめっちゃ興味があります笑
だから読んでます笑
そういう読者もいるので頑張って下さい笑

 

ところでそもそもなんですが、
なんでMistirさんが思うようなレスポンスが来ないかって言ったら、
それは「いいね」「それな」「ファンです、頑張って下さい」みたいな軽い・薄い・気休めに近いもの以外の、
親身で内容が濃い、時には対談ができそうなほど深い内容のものを読者が返そうと思ったら、長文になるからってのもあるんじゃないでしょうか?

 

Twitterという公開の場ですら
短文でさえも「FF外から失礼します」と挨拶する感じのこのSNS社会ですから、
いきなり長文を投下すると引いちゃうと思いますし、私もされたらそう思います笑。

いや、ありがたい限りです。
「僕に関する関心が薄い」ってのは以前書いたこのくだりだと思う。 

mistclast.hatenablog.com

当然だが、誰もMistirという人間の好きなことに特に興味はないのだ。

それはまぁ当然のことなのでどうでもいい。
が、それを自覚した上で「好きなことだけを書くぞ!」と気合いを入れても、どこか虚しくて、すり抜けていく。

これ、確かに……
「みんなもっと俺に関心を持ってくれ!好きと言ってくれ!」という気持ちがまったくない……と言えば嘘になっちゃうかもしれないけれど……

ここに書いたことにはもう少し裏がありまして。

たまに僕の記事がバズって数百、数百とツイートされることがあるんだけど、そのときに「ああ、あの筆者の書いた文章か」っていう反応はほぼ皆無なのね。
もちろんそんな反応があるのは有名なARuFa氏のように、爆笑記事を安定してコンスタントに供給してる……とか、そういうレベルの人だけだろうから当然と言えば当然。

当然ではあるんだけど……
言い換えるとそれは、バズるのは「たまたまタイミングが良くて社会の関心と噛み合ったから」っていう、それだけの話だってことですよね。
じゃあ、僕が書く記事は
「調査してみたいと思います!(中身のない記事) ……いかがでしたか?」
系の記事と何が違うんだ、って思っちゃうわけですよ。たまに。

dic.nicovideo.jp

それでも自分が「いや、俺はきっちり文章を『書いた』」って断言できるならいいんだけど、そう簡単にはそのレベルの記事って書けないんですよね。

 

mistclast.hatenablog.com

mistclast.hatenablog.com

この辺りの記事は確実に「ちゃんと書いた」記事だけど、全部このクオリティで書けてるかというと全然そんなことはない気がする。

ただ、後で詳しく書くけれど、極論「いかがでしたか?」の量産になってしまったとしても、「書くかどうか悩んで疲れる」くらいなら書いちまおう、っていうのが「今」の発想です。
だから「筆者自身にみんなが関心を持ってくれない」っていうのは、言葉通りの意味ではそこまで悩んではいません。

引用に戻ります。

ただ、一個前のMistirさんの記事を拝読するに、「もっと構って♡」と言ってると勝手に解釈したので笑、前から言ってみたいことがあったので、引くほど長いと思いますが、思ったことを書かせてもらいます(既に長い)。

 

なんでわざわざ書くかと申しますと、Mistirさんが100%考えてなさそうな考え方だからです。

 

おんなじ思考法をされてネガティブが晴れないなら、全く違う考え方も検討された方が、ネガティブを晴らすにあたって効率的ではないでしょうか?

 

140字以内の感想だと寂しい、万単位の感想だと重い。いきなりこんなの投下されて、心の底から心中お察しします。
私には、以下の内容を、140字以内にわかるようにまとめる文才が無いのです。









Mistirさんは前から趣味のこととか仕事のこととか社会のこととかいろいろ悩まれて、それに疲れておられるようですが、

それはぶっちゃけると社会や時事やご自身の生活に対して理性的な凄い分析をいつもされていますが、
同時にそれらに対して凄く怒ったり鬱っぽくなってたりと、

情報や世界のさまざまなものに対して感情で過敏に反応し過ぎてるからではないでしょうか?



特にSNSをやっている人は大体共通すると思いますが、過多な情報に対して、刺激依存症になってるからではないでしょうか?(実際何度もTwitterやめようとされてますし)

 

つまり、物事に対して激しく感情を揺さぶられるのを、やめられる努力をされてはどうでしょうか?

 

楽しくブログを書いて生きるために分析をされているはずなのに、なぜか分析をすることによってそれに対して激しく喜怒哀楽が出て(特に怒哀)、感情に振り回されてるようにずっと見えてます。

 

社会や時事に関して何を感じても、その問題は、解決しようと心から思いつつ、同時にそれを解決できる適切な行動を誰かが取らない限り、何も変わるわけがないのです。

 

Mistirさんご自身が行動を起こそうとまで思っていないならば、感情的になっても不毛ですし、別に個人が全ての社会問題に関与しなければならないことなんてないので、
今の自分に対して著しい不利益でも起きない限り、淡々とブログにだけ理性的に書いて、後は感情的にも放置で良いのではないでしょうか?

 「もっと構って♡」は正しいです。もっと構って♡
ブログ書いてる人間で「俺は反応なくてもいい」なんて言える人間は超少数派か、嘘つきかのどっちかだと思ってます。

その上で、……

> 物事に対して激しく感情を揺さぶられるのを、やめられる努力をされてはどうでしょうか?

僕が「100%考えていない考え方」だと挙げられているけど、申し訳ないですが……
残念ながら、ハズレです。

というのも、僕はこの本を忘れた頃に読み返すようにしてます。

反応しない練習  あらゆる悩みが消えていくブッダの超・合理的な「考え方」

反応しない練習 あらゆる悩みが消えていくブッダの超・合理的な「考え方」

 

 そのまんまですね。

アドラー心理学もそうですが……

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

 

結局、外の世界に対して勝手に「心が反応して」疲れてる、っていうのはもちろんあるでしょう。
それでTwitterをやめたり、ネットから離れてみたり、色々やってみた。
それは明確な「社会に対する反応を休止する」ための試みだった。当然のようにマインドフルネス関連の本も読み漁った。

世界のエリートがやっている 最高の休息法――「脳科学×瞑想」で集中力が高まる

世界のエリートがやっている 最高の休息法――「脳科学×瞑想」で集中力が高まる

 

 

けれど、結局特に変化はなかったわけです。
というよりどうも「人生の縛りプレイ」しているような気分になってきて、それはそれでどうなんだと思えてきた。

究極的に要約してしまうと「現状を『満たされている』と認識する」ために心を磨くっていうのが上記2冊の到着地点になるわけですが、それって難しい……というより、ほぼ不可能だと思うんですよ。
その点で言えばTODOリストの運用を変えることの方がライフハックとして劇的な効果があった。その件はまた別の機会に書きます。

「現状を『満たされている』と認識する」ことを念頭に置くと、もしも「今の仕事は十分だ」と1年前の自分が思っていたら、今僕は独立できていなかったでしょうし、「今の仕事は不十分だ」って何かしら思いながら独立した今の自分を僕は肯定しているわけで。

もちろんそれは「正しく『不満』を昇華できた例だ」というように「後付け」で解釈することはできますよ?
でも「これは『正しい』不満だ」とか「これは『正しくない』不満だ」とか判断してる暇があるなら、……

……ちょっと狂気じみてますが、片っ端から不満を挙げて、片っ端から解消していくっていう、その方が性に合ってるのかなーという気がしてきているのです、最近。

> 淡々とブログにだけ理性的に書いて、後は感情的にも放置で良いのではないでしょうか?

これは本当にそう思います。未だにそうしようと思ってはいます。できるかどうかは別にして。

続けます。

また、私生活に関してどう感じるのかも月並みによく言われることではありますが、全ては気の持ちようです。

 

前からMistirさんは、
『「コロコロコミックの主人公的な対象への執着 ≒ 自我の対象への同一化」に対する羨望』を望まれている(た)とか、今回の記事でも『そんな中で、ルーティーンをルーティーンにしないためにこそ頑張るわけなんだけど。』等と書かれています。

要は、ご自身のアイデンティティに直結する永続的で刺激的な何かを生活においてなんとなく探し求められていると推察しているのですが、

人よりも様々な観点から分析できるあなたがここまで探しても見つからないのであれば、
それは無いということなので、その道とは違う生き方を探すことを検討された方が良いのではないでしょうか?

 

そして私が思うに、
そもそも刺激的なものを追い求めているせいで現に今、Mistirさんは苦しまれているのだから、
実は刺激的な生活を追うのは、違法ドラッグのように楽しいものと見せかけて、トータルを客観的に分析してみたら、実は苦しみの方が多いものなのではないのでしょうか?

 

もっと言えば、物事に執着するから、人は苦しくなりそうなので、むしろ物事に対する感情を手放す・一定の距離感を保つ・物事に対して過敏に反応しがちなのを意識的に抑制するなど、
同じことをやり続けてダメなのですから、逆な方を前向きに検討されてみてはどうでしょうか?

 

じゃあ刺激的以外の対案は何だと言われましたら、

それはどんな状況においても穏やかであることではないでしょうか?



ずっと穏やかでいるには常に落ち着いていなくてはなりません。
刺激的で興奮している時の心は、落ち着いているものなのでしょうか?

 

もしかすると、いつも穏やかでいればそれでいいのに、いちいち刺激的に一喜一憂するから、心が疲れるのではないのでしょうか?

 

 一日中穏やかであった日と、一日中感情が揺さぶられた日を比較できれば、検証できると思いますが、今までされたことはあるのでしょうか?
刺激的なものを追うことだけが全てだと、生き方に対する見解を、固執され続けていたのではないのでしょうか?

 

人間の日常の心がどのような精神状態であるべきなのかについては、私が今言ったこと以外でも、多角的な観点から検討されると良いと思いますが、
今この社会において、「地球は丸い」とか、「天動説ではなく地動説」のように、普遍的で誰もが認める現代科学的なものとして、語られている説は、実は「一見」見当たらないのではないでしょうか?

 

もしそうだったとしたら、そもそも目標とか、ゴールを見つける段階で、既に大変で重大なことなのではないのでしょうか?

うーん、やっぱりよく分かってくれてますね。

その通り。感情が揺さぶられる何かを探してる。


フラワーカンパニーズ 『深夜高速(25th Annivarsary Mix)』

「生きていてよかった」、そんな夜を探してる。

……と、こうやって音楽で例えること自体が僕の精神性を物語ってて、僕は僕を、僕の人生を「ストーリーに押し込めようとしてる」っていう実感はある。

自分の人生が映画じみていれば映画じみているほどいい。
最近はマシになったけれど、多分少しそういう発想の傾向が強い。

それが良いことか、悪いことか。
そうやって二分すること自体が良いことか、悪いことか。

……よく分からないけれど……

このあたりで、最近の心境の変化について少しお話したいと思う。

最近またホリエモンの本をまた読むようになっているんだけど……

多動力 (NewsPicks Book) (幻冬舎文庫)

多動力 (NewsPicks Book) (幻冬舎文庫)

 

 

時間革命 1秒もムダに生きるな

時間革命 1秒もムダに生きるな

 

 

僕がホリエモンにここまで関心を寄せてしまうのは、「分かるようで本質的に分からない、本質的に分からないようで、そして自分と対極的な存在であるようでいて、どこか近いところがある」と感じているからだ。

そりゃ、他人のことは本質的に分からない。
当然だ。

でもホリエモンに関しては言ってることは分かるんだけれど極論が多いとか、そういうこと以上に「何故ここまでビジネスを広げることを人生の大前提みたいな場所に置けるんだろう?」という疑問が強かった。

僕個人としては、仕事は生きるために必要な最低限をクリアした後は趣味みたいなものだと思っている。
だからあまりにも仕事に精力的な人の気持ちがいまいち分からなかった。

僕がバイクを好きなように彼らは仕事について語る。
それは彼らの趣味だから構わない。

けれど、それが「この世で最も重要なこと」のように語るのは、正直少し傲慢ではないか?
というような……腹立たしさというほどではないけれど、少なくとも……

少し、嫌だ。
そんな気持ちがあった。

それが最近、この記述でやっとホリエモンの言いたいことが分かった気がした。
『時間革命』の記載なんだけど、

 まず言えるのは、やりたいことや夢中になれることは、探すようなものではないということだ。
 これはすべてに言えることだが、そもそもぼくは「個人の努力」を信じていない。

 ぼくの頭のなかにあるのは、一本の大きな「川」だ。
 そこにプカプカと浮かびながら、流されているのがぼくたち人間である。
 必死で手足をバタつかせれば、川の対岸に行けたりすることはあるかもしれない。がんばって練習をすれば、泳ぎがうまくなったりもするだろうし、もともと泳ぎの能力が高い人もいるに違いない。
 だがそれでも、流れに逆らって泳ぎ続けることはできない。
 下流に向かってただ流されるしかないという点では、みんな一緒である。
 だからぼくは、ムダな努力はしない。流されるがままだ。
 力を抜いて水面に浮かんでいれば、余計なストレスはないし、運悪く水を飲んでしまうこともない。じつに快適なものだ。
 そうやってリラックスしていると、ときどき川のどこからか「果物」がこちらに流れてくる。手を伸ばしてかじってみると、とてつもなくうまい。そうやって次々に視界に入ってきた「果物」に夢中になっているのが、ぼくの人生だ。

(中略)

 「川の流れに逆らうな」という話をすると、意外そうな顔をする人がけっこういる。
 「スケジュールを埋め尽くし、『多動』の状態をつくれ」というぼくの主張が、どうやらこの「流されるがまま」と矛盾する感じがするようだ。
 そういう人は、「動き回る」とか「夢中になる」という言葉を聞いたとき、何かものすごいエネルギーを注ぎ込むようなアクションをイメージしているのではないだろうか。実際、そうやって周囲に「熱」をまき散らしながら動いているビジネスパーソンはやたらと目立つので、こうした誤解が起こるのかもしれない

 ただ、ぼくが言う「多動」は、こういう暑苦しい人たちのものとは根本的に違う。いつも説明に苦慮するのだが、あえて言葉にすれば「クールな熱中」とか「集中しているけどリラックス」というのが実感に近い。
 川に流されながら、力を抜いてプカプカと浮かんでいると、次から次へとおいしそうな「果物」が現れる。ぼくはそれぞれに夢中になっているけど、わざわざ遠くに泳いでいったりはしないし、流れていくものを必死に追いかけたりもしない。
 つまり、夢中になれるものが"向こうからやってくる"ような感覚であり、「多動」というのは、ある意味では究極の"受け身"なのだ。

堀江 貴文『時間革命 1秒もムダに生きるな』21-22

この本全体と、この部分からホリエモンの思想の主軸がやっと分かったように思った。

それは「仏教的無常観の超積極的肯定」だと思う。
本人も仏教的だと指摘されることがある、と言っている。

それでやっとホリエモンの生き方自体も、ホリエモンの生き方に興味を持ってしまう自分自身のこともはっきりと「理解できた」気がした。

先述した草薙龍瞬氏の書籍やアドラー心理学系の本を読んで
「反応しない」
ことの大切さは嫌ほど分かるのだけれど、結局それは「実践する」となると物凄く難しいものであると今は思っている。というか、不可能だ。
「俺はもう穏やかだぜ」とか、そう思ってる人がいたら100%錯覚だ。

それならば……というわけではないけれど。
僕にできるのはホリエモンのトレースのほうがよっぽど近いかな、という気持ちになっている。

仏教的無常観とホリエモンの思想についての話は物凄く長くなってしまいそうなのでゆっくりとまた語りたいところです。

続けます。
……と言いたいところですが。
大体の疑問点にはもう答えた気がするので、これくらいにしておきます。
(というか1つ目のコメント1万2千字程度の中に?を104個も入れるのはさすがにやりすぎです。どれにどう答えたら良いのかわからなくなります……)

要するに、僕は多分安定した何かしらを未だに心のどこかで求めている。
一方で僕にできることは、多分ホリエモン流の「とにかく手を伸ばすこと」だけだと最近強く思うのです。
それは確信に近く、今こうやって文章を書いているのもその実践の一つです。
そうやっていれば、不安も悩みも忘れられるのは事実ですし。

そうやって「死への恐怖を忘れるために必死で動く」ホリエモンにちょっと近付いていく……のは多少複雑ではありますが。
ホリエモンになりたいわけではないので……

さて。
ここまでが……

1つ目のコメントへの返信です。

2つ目。

 やったー!定期的にインターネッツの世界でバズるブロガーに褒めて貰えた
うれぴーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!


































とでもなると思ったか笑

 

甘いですね、それこそがまさに感情に振り回されるということなのです。

何様だ貴様wwww
あとこのツイートのことなら、驚きはしてるし「分かってくれてるなぁ」とは言ったけど褒めてるわけじゃねえ!!!!

……続けます。

現にあなたも今、Twitterを見るにこのままいなくなるかもしれないってちょっとだけ心配になったりしてませんでしたか笑


大丈夫ですよ、無視されない限り去りはしません。

なんかお話しして頂けそうだったので、変にヤキモキされるのも忍びないと思ったので取りあえず返信しました。


心穏やかにいたらどう?って提案させて頂いているのに、もしヤキモキさせているとしたら、かなり鬼畜なのではないでしょうか?笑

……念のため釘を刺しておきますが……
別に去って頂いても問題ないです……
ごめん……
いや、反応頂けるのはありがたいですし読んで頂けるのもありがたいですが……

ごめんなさい、2つ目のコメントは反応に困ります正直……
(コメント全文はこちらの記事を参照してください。)

mistclast.hatenablog.com


……

歯切れが悪いまま終わります。
……

終わり!閉廷!以上!皆解散!

お読みいただきありがとうございました。
ではまた。

 

【確定申告】IQ3くらいのフリーランスでもわかる複式簿記

独立するぜええええええ!!!!!
仕事辞めたぜえええええええええええ!!!!!!




経費処理わかんねえええええ!!!!





無職だああああああ!!!!!!

 

 

 

 

そうなる前に


どうも、フリーランスエンジニア兼ブロガーです。

フリーになろうと思ったら最初の壁が税金と青色申告……言い換えれば複式簿記ですよね。
僕も独立してからしばらくノリだけで記帳してたんですが、だんだんノリだと耐えられなくなってきました。

複式簿記……まぁ、要するになんか……売上があったら右に書いて、経費がかかったら左に書いて……

なんやねん!なんでお前は左なんや!わけわからんわ!!!!

よっしゃ!
ちゃんと勉強するやで!!!

www.freee.co.jp

 

簿記には「資産」「負債」「純資産(資本)」「収益」「費用」と簿記には5つのグループ分けがされています。
それぞれの増減(もしくは発生と消滅)を借方・貸方に記したものが下記のとおりです。

現金などの資産が増える場合は借方につける、資産が減る場合は貸方と覚えておけば問題ありません。それに伴い勘定科目は様々あり、それぞれの勘定科目を使って仕訳する必要があります。 

f:id:Mistclast:20191002203509p:plain

ワイ20文字以上の文章読めんから表だけ見るわ。

とりあえず……右上から見ていこか。

1行目。
「資産が減る」。

悲しいなぁ。

悲しいことがあったら右なんやな。
完璧や。

2行目。
「資本が増える」
……



嬉しいいいいいいいいいいい!!!!!!





あああああああああああああ!!!!!やったあああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

簿記分からへんわ、フリーランス辞めよ。

 

そうなる前に (2回目)

備忘録も兼ねて、真剣に「IQ3くらいでも分かる複式簿記の基本」ということで書いていこうと思います。
まあIQの平均は100だそうで、一般人の1/30以下の頭脳だとさすがに厳しいかもしれないけど、可能な限り頑張ります。


はじめに

早速で申し訳ないけど……
複式簿記でどうしても……どうしても、覚えてもらわないといけないことがある。

f:id:Mistclast:20191002205914p:plain

これだけは本当に覚えてほしい。本当に申し訳ない。

借方?贅沢な名だねぇ。
お前なんか「ひだり」で十分だ!!!


右にあるものが増えたら、右に書く。
左にあるものが増えたら、左に書く。

右にあるものが減ったら、左に書く。
左にあるものが減ったら、右に書く。

ややこしい……
だけど、どうしても必要なんです。

複式簿記ちゃんと勉強したことある人なら「費用と収益は……?」ってなると思う。
けど断言する。
これだけ覚えてたら、その2つは覚えなくていい。

だけど、↑の表だけはいくら避けたくても覚えてもらわないといけない。
これはどちらかというと「定義」に近いもので、スタート地点だ。
これ以上簡単に考えることがどうしてもできなかった。
「右はバーチャルなもので、左はリアルなもの」
……とかっていうふうに考えたけど、どうしてもどこかで矛盾してしまった。
だからどうしても丸暗記が必要だ。

ただ、
どうして左と右に分かれてるの?
っていうのはなんとなく分かるだろう。
「しさん」「しほん」「ふさい」の意味が(国語的なレベルで)分からない人は辞書で調べよう。

帳簿的な意味で言えば……
「資産」は、「今持ってるもの全部」とほぼほぼ言い換えられる。
借金が9999兆円あっても、それは資産だ。

「負債とちゃうの?」と思ったあなた、正しい。

借金は負債であり、資産だ。
今は意味がわからなくても大丈夫。

例えば、預金残高が5000兆円だとしよう。
そして借金が4999兆円9999億9999万9999円だとしよう。

この場合、
資産は5000兆円
負債は4999兆円9999億9999万9999円、
資本は1円である。
(資本、というより「純資産」といった方がイメージがつきやすいかもしれない。基本的に同じ意味だ)

資産は負債と資本(純資産、自分の資金の意味)の合計。

これだけはどうしても必要になってくる。

これがあるおかげで……
結局、その事業者が「借金しまくってお金があるように見えてるだけなのか、ガチで懐に余裕があるのか」が分かるのだ。
逆に言うと、右と左に分かれてないと「結局お金5000兆円あるしめっちゃ金持ちなのでは?」的な勘違いをしてしまうわけだ。

だけどフリーランスの確定申告のためにはそこまで理解する必要はない。
多分まだまだわかりにくいと思う。

こんなときの具体例だ。
実際のフリーランスブロガー、IQ3くらいのMくんの独立を例に話を進めてみよう。

あるフリーランスブロガーの(99%)実話


ワイ「よっしゃ明日から独立するか」

ワイ「さっきMくん言うたのにワイ言うてるやん……

ワイ「ちなみにこの記法は通称『ワイ記法』っていうんや」

ワイ「それはそうと、事業用口座も作ったし、独立準備完璧やで。個人事業主は事業用口座とプライベートの口座分けるのは基本やからな。
さて、退職金の200万円が辞表出して3秒で振り込まれたから事業用口座に全額突っ込むで。実際の退職金は1/10もなかったで

ワイ「さて、と。あの怪文書で有名なブロガーが書いた気持ちの悪い表があったな」

※怪文書

mistclast.hatenablog.com

※宣伝終わり

ワイ「この表や」

f:id:Mistclast:20191002205914p:plain

ワイ「200万は純粋なワイの資産、純資産……言い換えたら資本やったな」

ワイ「事業用口座のスタートは0円、そこから資本が200万円増えた」

ワイ「だから右に200万円って書くで。右に……資本金……じゃなくて、個人事業主の場合は『元入金』やな。元から入金するから元入金やな(適当)
で、左側に『普通預金』っていう資産が増えた、ってことを書くわけやな」

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ワイ「MFクラウド使って入力してるで。余談やけどフリーランスの会計ソフトはfreeeとMFクラウドが有名で、freeeは複式簿記知らなくても入力できる分、独自の仕様を覚えないといけないって聞いて、シンプルに複式簿記で書けるMFクラウド選んだやで。お金は貰ってないでマジで

ワイ「よっしゃ頑張るで」

〜1ヶ月後〜

ワイ「あああああああああ!!!!!Macがほしい!!!!!!!Macbook Proがほしい!!!!!!!!


ワイ「クレカで買ったれ。どうせ全額経費や!!!!」
※プライベートで折半してる場合ちゃんと按分しましょう。
 
ワイ「ん……何々?190万円やと!!!!!?????
※Mくんの住んでいる世界線はこの世界と少しズレてます。

ワイ「しゃーない、クレカなら買える。もう一回表を確認するで」

f:id:Mistclast:20191002205914p:plain

ワイ「ってことで買ってきたから仕訳するで。ほんまは固定資産云々でややこしいけど、この世界に固定資産とかそういうややこしいものは存在しないとして考えるで。とりあえず、『Macはワイの資産』や。100円で鉛筆買おうが、1000円で本買おうが、それはワイの資産なんや。資産が増えた……クレカで借金して……つまり、負債が増えて資産も増えたんやな。クレカで払ったときは『未払金』を使うで。PCは『工具器具備品』やな。この辺り何を選んだらええかってのはググろうな
 

f:id:Mistclast:20191002212553p:plain


筆者「なお、経費は普通『資産』扱いではなく『費用』として扱われますが、本質的には同じ意味で考えてOKですよという意味で『資産』という表現を使いました」

ワイ「誰やお前」

〜さらに1ヶ月後〜

ワイ「クレカの支払日が来たで、何度でも表を確認するで」

f:id:Mistclast:20191002205914p:plain



ワイ「『未払金』っていう『負債』を減らすために、普通預金っていう『資産』をガタガタ減らして支払うで

ワイ「負債が減るから左に書いて……資産も減るから、これは右……」

f:id:Mistclast:20191002212853p:plain

ワイ「なんか……ここまで書いて気付いたけど、『片方をちゃんと解釈すると、もう片方がきっちり帳尻取れる』ようになってるなぁ……これ滅茶苦茶すごくないか?考えた人IQ1億くらいあるやんけ

ワイ「それはそうと、今日は月末や。今月のブログの売上が確定したで、どれどれ……」


ワイ「300円や。ワイなんで独立したんやろうな。……まぁ、この売上は来月20日に支払われるで」

ワイ「さっきの表や。……ん?」

f:id:Mistclast:20191002205914p:plain

ワイ「売上、どこにもないやん。まだ入金されてないから預金も増えてないし……」

ワイ「アレ?複式簿記って欠陥品なん?……いや、考えるんや……ワイが『今月末』手に入れたものはなんや?」

ワイ「……」


ゴゴゴゴゴゴゴゴ……


ワイ「そうか……」

「権利ッ!!!!もし20日になっても俺に『金』が支払われないならばッ!!!この世の果てまで追い詰め、『恐怖』を与えてでもッ!!!何が何でも支払わせるのだという、『権利』をッ!!!俺は!!!!手に入れたんだ!!!!!!

ワイ「この権利は……一種の……『資産』ッ!!!!

ワイ「ということはこの権利について左側に書けばええんや。右は帳尻合わせるために適当に『売上高』にでもしとこ。ちなみにこの権利の名前は『売掛金』っていうらしいで」

f:id:Mistclast:20191002214044p:plain


〜20日後〜

ワイ「なんとか霞だけ食って20日間生き延びたで。この世の果てまで追い込む必要もなくちゃんと事業用口座に300円入金されたわ」

ワイ「300円払わせる『権利』……『売掛金』っていう資産を失って、その代わりに『普通預金』に入ってる『お金っていう資産』が増えたで」

f:id:Mistclast:20191003012055p:plain


ワイ「これで一日一本うまい棒食って1ヶ月生き延びれるな!!!!!」

ワイ「ん?なんかメールが来たで……『Twitterで"女の子と子作りbot"とかいう気持ちの悪いbotフォローしてる人間は気持ち悪いのでアフィリエイトの権利を停止します』……」
※前回記事参照

mistclast.hatenablog.com

 
ワイ「(フリーランス) やめさせてもらうわ!!!!!!」

 

 


いかがでしたでしょうか?

これで簿記1級くらい取れますね。
頑張ってね。

それはそれとして、今freeeの記事を再読してみて……

www.freee.co.jp

f:id:Mistclast:20191002203509p:plain

少しでもこの表がわかるようになったら僕の目的は達成されたと思います。
あと一人でも「経費精算が怖いから独立なんてありえない」って人……例えば、かつての自分みたいな人が救われたら嬉しいな、と。

フリーランスにとって記帳はハードルではなく日常ですが、ガチで↑のノリでなんとかなるので頑張りましょう。多分。
俺たちの戦いはこれからだ。

お読みいただきありがとうございました。
ではまた。


 

悪いヤツより馬鹿の方が悪い(こともある)

心境変化のご報告

ブログが書けなくなったと言ったな。
アレは嘘だ。

mistclast.hatenablog.com


……というのは嘘で、考えすぎていたのは本当。
だけど悩むことすらなんだかバカバカしくなってしまった。

ブログなどという一種の思考的排泄物は、書きたい人が書きたいように書き、読みたい人が読みたいように読む。
それだけの話だろう。


知ったことか。
グダグダ言ってる暇があるなら書け、そしてイ○ダ○ヤトの如く稼げ、そして高知に移住しろ。
そして東京に戻ってこい。
今の俺のブログ収益はエンジニアリングの売上の1/100以下だぞ。悲しいぞ。

もう体系的かどうかなんて前より気にしないことにした。
好きにさせていただく。

ということで、最近ずっと思っていたことを書きます。

 

悪いヤツより馬鹿の方が悪い(こともある)

バカとつき合うな

バカとつき合うな

 

 

僕は割と(共感できないことも多い、という前置き付きで) ホリエモンのファンであることを公言していて、以下の記事ではホリエモンについてかなり引用している。 

mistclast.hatenablog.com

 一方、キングコング西野大大大御大閣下超先生に関しては、以下の記事で絶賛のエールを送っている。 

mistclast.hatenablog.com

……まぁ。
一時期は西野サンとか、まぁその辺りの「戦法」……

①的外れな炎上バンザイなことを言う

②「俺は挑戦したから批判されてしまった」的なロジックにすり替える

③信者を増やす

①に戻る

という無限ループ、端的に「極めて不快」って血気盛んに批判してたわけだけど、最近は「まぁそれもファンの人らが楽しければいっか」くらいの考え方に変わってきた。
もちろん肯定はしないけど。

ちなみにホリエモンも上記の戦法を使ってる……ように見えて絶妙に使っていないってのが僕の解釈。
上記の戦法を使えるほど器用な人に、こんな美しい文章は書けない。

rocketnews24.com

お前死んだ方がいいよ。肉の写真をアップしてるのはインスタで和牛を広めたいからってんの見てわからない? お前クソ? 

 「お前クソ?」は極めて美しい日本語として後世に広めていきたい。
多分僕は使わない。

閑話休題。

実は僕は上記の『バカとつき合うな』は読んでいない。
「へぇ〜世の中は周りが馬鹿に見える人がこんなにも多いんだねぇ〜大変だねぇ〜」的な感じで斜に構えて見ているし、それは今も変わらない。

第一、他人を馬鹿呼ばわりするのは大抵、馬鹿なのだ。

「バカっていうやつがバカなんだ!」という幼子の叫びは極めて本質的だ。

例えばホリエモンは、新幹線に乗っている時に「席を倒していいですか?」と聞いてくる人間を「自分の時間を奪ってくる人間」として蛇蝎のごとく嫌ってる。

多動力 (NewsPicks Book) (幻冬舎文庫)

多動力 (NewsPicks Book) (幻冬舎文庫)

 

 

時間革命 1秒もムダに生きるな

時間革命 1秒もムダに生きるな

 

どっちの本にも書いてるくらいには嫌ってる。

僕としては声をかけてくれると「丁寧な人だなー」と思いつつ、「みんなが勝手に倒すようになれば気楽なのになー」とも思うから、ホリエモンの発想もわかる。
だけど「声もかけずに席を倒すなんてバカだ!」という考えも、賛同するかどうかは別にして突飛な発想ではない。
確かなことは、良いオトナがそうそう他人をバカ呼ばわりなんてするもんじゃない、ってことだ。
ホリエモンみたいに怒りはその場で発散させてバカと叫ぶのもたまには悪くないかもしれない、だけどメリットよりデメリットのほうが多分、大きい。

結局のところバカなんて相対的なものだ。

以上。


ここまで、極めて当たり障りのない話。

ここから。

上記を全て踏まえた上で、「絶対的なバカ」について語らせてほしい。
賛同するかどうかは皆さん次第です。

「絶対的なバカ」、それは……

 

 

 

 

 

混雑している電車で奥にスペースが空いているにも関わらず入口付近に陣取る奴ら

はい、↑が全てです。
こいつらはバカです。
もう本物のバカです。
きっと脳みそが無いんですね。きっと。
こう言ってやりたい。「お前クソ?」と。

僕はもともと埼京線という日本最凶クラスの最低最悪路線沿線に住んでいた。
30分遅れはザラ、毎日満員御礼、時間通りに着けばびっくり。
そんな路線だった。

奥に詰めるのは当然だけれど、それでも奥の人間はやや甘える。
「もうひとり入れるじゃん!」っていう隙間を作ってしまう。

……まぁ、それは仕方ないかもしれない。
「キッチキチに詰めろ!!!」とは思うが、甘えてしまう気持ちは分かる。人間そこまで厳しくは生きられない。

一方。
最近、僕は東横線沿線に引っ越した。

家を出るのが遅くなったおかげでもあるが、混雑具合は滅茶苦茶マシになった。
さすが中目黒付近、草でも食わせておけばいい埼玉県民の住む埼京線沿線とは次元が違いますわ、オホホ。

一方。


「お前らクソ!!!!?????」


と叫びたくなるくらい、電車の入り口に渋滞ができる現象を何度か見かけた。
一番ひどいときには「こんなスペースがあったら人が住めるぞ!!??」と言いたくなるようなスペースができていた。

僕はこんなとき、迷うこと無く人混みを強引に押しのけて奥に入る。
もちろん「なんだこいつ?」的な感じの目線で見られる。

「周りは入り口の渋滞で我慢しているのに、一人他人を押しのけようが奥に入ろうとする僕」は、「悪いやつ」かもしれない。

一方、「入り口の渋滞にとどまることを甘んじて受け入れる」だったり、「そもそもその原因を作る」人間は、断言してもいい、「悪いやつ」ではない。

「奥に行きたいやつらの邪魔をしてやろう、俺が道を防いでやろう、ゲッヒッヒ」なんて思ってたら、そりゃ悪い奴だ。確実に、悪い奴だ。
だが朝の電車でそういった発想から奥に進まない奴はいないだろう。

じゃあ奴らはなんなんだ?

奴らは。

頭が悪いのだ
とても頭が悪いのだ。
本当に、頭が悪いのだ。


可愛そうに。
きっと教育を受けてこなかったんだろうなぁ、
自分が一歩奥に進めば誰か他の人が楽になると、そういう発想が身につくような教育を受けられなかったんだろうなぁ。
かわいそうだなぁ、哀れだなぁ。

僕はそういう教育を受けていたのかとか、そういうのは別にして……
少なくとも僕は「悪人」だから、そして埼玉県で草食って生活していた人間だから、嫌な顔されてもグイッと押しのけて奥に入る。

結果何が生まれたか?
頭の悪い彼らに嫌な顔をされて、その結果……

一人分、誰かが電車に入るスペースが生まれるのだ。

これは世界にとっては悪か?善か?
少なくとも僕は、善だと思う。

僕の悪行によって、世界に善が生まれたのだ。不思議だなぁ。


「電車の奥のスペース」のこと

バカを徹底的にバカにしたかった、というのもあるのだけれど、長々語って一番語りたかったことは実はバカのバカさ加減ではなく……

「電車の奥のスペース」についてなのだ。

「悪意のないバカ」が全力で防いでいるそのスペース。
そこに入るには、「悪意のないバカ」に迷惑がられながら、ぐいっと入るしかない。
その結果、ぐいっと入った人間は快適なスペースに入れて、次に入ってきた人間にとっては「僕が甘んじて入口付近に囚われていたら消費されていたスペース」が与えられる。

これ、ものすごく世の中のメタファーに見えませんか?

僕はそういうことをずっと考えて、最近は確信に近付いている。
世の中そういったスペースまみれだ。

もちろん、「悪意のないバカ」の中には天才も秀才もいるだろう。
東大卒も経営者もいるかもしれない。
結局「悪意のないバカ」っていう概念も一種のメタファーで、これだけエラソーなことを書いてる僕も多分、なんらかの領域では「悪意のないバカ」に過ぎないのだっていうことに関しては、ちょっとした言い訳として書き留めておきたい。

お読みいただきありがとうございました。
ではまた。

ずっとブログを読んでくれている皆様へ

改めまして、"Mistir"です。
改名するかもしれませんが、とりあえず今はMistirです。

ウジウジ考えてる期間が長くて、ブログにコメント頂いても全然返信できなくなってました。
今後は……頑張ります、多分……。


今後どうなるかわかりませんが引き続きよろしくお願いいたします。
ざっくばらんにメルマガみたいなノリで書こうと思ってるので。

余談:さらに近況

戻ったり入ったりしてるTwitterだけど、また戻ってきた。
そもそも絵とかアニメとか、そういった趣味から始めたTwitter。
未だに二次元のセクシュアルな絵がTLを埋め尽くし、暗いテーマが流れてくる。
一方で……

やっぱりなんやかんやブログ続けるなら必需品だよなぁ……フォローまた外してビジネス寄りのアカウントフォローするか……畜生マジでメンヘラ的なことしてんなぁ……

などと、ウジウジ考えている。

そういえば最近誰フォローしてたっけな……半月以上Twitter見てなかったしな……
どれどれ。

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俺は頭が悪いのだ

俺はとても頭が悪いのだ。
俺は本当に、頭が悪いのだ。

あばよ!

 

 

ブログが書けなくなりました

最近ずっとブログを更新していないけれど、それは100%自分の内面的な問題に起因する。


自分の中でブログを書く目的がどんどんブレてきている、というのが大きい。

MistiRoomっていうブログを長いことやってきて、実は記事の本数は200強ってところなんだけど、「バズった」と言っていいような記事が10-20本程度あるから、これは打率としては相当高い方だと思う。
言い換えれば「バズる」ことだけを追求するなら、僕はそれなりの精度でバズる記事が書けてしまう。

けれどなんだかそれがバカバカしくなってきたのだ。

バズるために記事を書くことほどバカバカしいことはない。
一方で「俺のブログは別に読まれなくてもいい」と思いながらブログを書くことも同時にバカバカしい。

世間様に公開する文章を書くからには、特別な理由でもない限り、そこには「読まれたい」という願望がどこかに流れているはずなのだ。

それが「世界でただ一人のあなたに」読まれたいのであれば「世界でただ一人のあなたに」向けて書けばいいだけで、不特定多数に向けて書くのであれば、不特定多数から読まれたくて当然だ。
少なくとも僕はそう思う。

それでも、「読まれること」を狙って書くブログは、しんどい。

だからそれに逆らうかのように「好きなことだけを書く」と意識して書くこともある。

そうして分かったこと。

当然だが、誰もMistirという人間の好きなことに特に興味はないのだ。

それはまぁ当然のことなのでどうでもいい。
が、それを自覚した上で「好きなことだけを書くぞ!」と気合いを入れても、どこか虚しくて、すり抜けていく。

しんどい。
妙なしんどさ。

まぁそれは僕のブログに対する向き合い方だけの問題ではなく、最近の僕の私生活に起因する問題でもある。

千葉県に甚大な被害をもたらした台風は、東京には千葉県ほどに大きな被害をもたらさなかったが、目黒区にある僕の自宅の駐輪場を地味にそして的確に通過し、僕のバイクをなぎ倒した。

全治一ヶ月。
微妙に曲がってしまったハンドルは……悩んだ挙げ句、走行には支障がなさそうなので修理せず放置することにした。遠くないうちに買い換える予定だからだ。


無くしてからなおさらわかる。
バイクがなくなった僕は抜け殻のようなものだ。

仕事の方はと言えば、フリーランスとしてエンジニアを続けて半年、まぁ上手くやってる方だと思う。
一方でなんとなく自分はあと数年で死ぬのではないか、というよくわからない焦りがあり、このままでいいのかという漠然とした不安を抱えている。

僕の祖父……
爺さんは知らない間に死んでいた。
婆さんは寝たきりで言葉も発せない。僕のことは分かるようで、帰省して見舞いに行けたのは一度だけだけど、明らかに僕のことを理解していた。
それだけは分かった。

僕も、いつ、そっちに行くか分からない。
まだ覚悟は決まってないし、決める必要もないのだろう、とは思う。

これは一種の傲慢かもしれないが、27歳の誕生日を一ヶ月ほど前に迎えて、もうなんだか色々「終わった」感じを抱いている。

正直、エンジニアとしてメシに困ることは当分無いだろう。
プロのフリーランスとして自分の技術力が十分であるとは決して言えないが、稼ぎ分くらいはしっかりと技術で返せているエンジニアであるつもりだ。
言い換えれば、自分のエンジニアとしてのキャリアは今のところ軌道には乗っている。
その軌道が終わることはない。エンジニアである限りずっと勉強だ。

だけどそれはそれとして、どこか自分の中で「見えてしまった」感があって。
……軌道に乗る、ということは、言い換えれば「それ以外の可能性をとりあえず忘れる」ということだ。
「ルーティーンが始まる」ということだ。

そんな中で、ルーティーンをルーティーンにしないためにこそ頑張るわけなんだけど。

一方で、どこかしら自分の「戦い」のようなものが一段落した感じがある。
それは自分がエンジニアとして数年間働いてきて、地獄に近い光景も見てきたことで得たものなのだけれど……

何が言いたいかというと。
少しだけ、疲れてしまった。
仕事に?
あるいは、何かを発信することに。能動的に何かに参画することに。

だから何も考えず、最近はひたすら映画やアニメを観ている。
空想世界をひたすら自分にインストールしている。

現実逃避と言われても構わない。
僕には、Twitterでバズるニュースを追いかけ、SmartNewsで暗いニュースを読み込み、隣国との揉め事だとかそういったこの世のあらゆる不安を自分に抱え込むことが「現実と向き合う」ことだとは思わないと……それだけだ。
そして僕は仕事に向かえば十分以上に「現実」に向き合っている。

技術を介したコミュニケーションほど気持ちの良いものはない。
そこには不快さがない。偽りがない。揺らぎはなくはないが、大きくはない。

要するに、複数ある「現実」から、インストールする「現実」を選んでいるだけだ。

……
で、そんな日々の中、何かを語れるかというと……
今までのノリでブログが書けるかというと……

うーん……

書こうと思えば、無限に暗いブログは書ける。
でもこれ以上やると手首を切っては同情を求めるような、そんな文章ばかり量産してしまう。それもそれで嫌だ。

今後はバイクのことと旅のこと、アニメのこと映画のこと、技術のこと。そういった自分の「専門」についてひたすら語るような、そういった形に切り替えていくかとか色々と考えている。
あと、Mistirという呪いのようなペンネームとも一度別れを告げるか。
それもやるかどうかわからないけど。

まぁ、とにかく……

僕は語りたい。でも語り方が分からなくなった。
分かるまでもうしばらく悩むことにしようと、今はそう思う。

お読みいただきありがとうございました。
ではまた次の記事で。

 

ClariS『SUMMER TRACKS -夏のうた -』は極めて危険な呪いである

こんにちは、Mistirです。

『魍魎の匣』という小説がある。

文庫版 魍魎の匣 (講談社文庫)

文庫版 魍魎の匣 (講談社文庫)

 

この小説に木場という「中身は無いが頑丈な箱」と自嘲する、そんな不器用な刑事が登場する。
無骨で実直、単純な正義として「敵」を追い求め、時に暴走してしまう……
『魍魎の匣』はそんな木場という男の物語でもある。

木場は愚直で女っ気のない男だが、たった一枚、ある女優のプロマイドを持ち運んでいる。それは恋心というほど大仰なものではない、ちょっとした憧れのようなものだ。

そして、『魍魎の匣』で木場が関わった事件。
その事件には、プロマイドの女優が大きく関わっていてーー

もうしばらく怪文書にお付き合いください

ClariSから検索してこの記事にたどり着いて頂いた皆さん、申し訳ない。
一体何の記事なんだこれは、と思われたことだろう。

なんのことはない。
木場とは僕のことであり、その女優とはClariSのことだ。


……大丈夫、僕はギリギリ正気だ。


ClariSは熱狂的なファンが多く存在する、もはや大物アニソンアーティストだ。
(どこをデビューとカウントするかも難しいのだが) デビューから10年、デビューが早すぎてまだまだ若いにも関わらず大物としての貫禄も十分。
ライブも毎回大盛況らしい。

らしい、というのは。
僕は一度もライブに行ったことがないからだ。

楽しいのだろうなーーと、思う。
だが僕にとってClariSは「よくわからない存在」であってほしいというか。
「正体不明のアーティスト」で十分だ、という、上手く説明できない距離感があるのだ。
一人の「ファン」としてただその曲や世界観に浸るだけで僕にとっては十分。

そんな距離感から、欲張ってさらに近付いてしまったら。

少し怖い。
『魍魎の匣』の表現を借りるとーー
「箱が、開いてしまう」。

箱は閉じておいたほうが良い。

何事も距離を取るほうが良い。
かえって近くよりものごとがよく見えてくる。
これは僕の座右の銘でもある。

さて。
……ここまでネチネチと語る僕は、結局ClariSの何が好きなのか?

上手く言えないが、あの薄幸感と色気あふれるボイスで、明らかに意図的にアルバムに組み込まれているノスタルジックな曲を聴いていると……

今、自分は過去に囚われているのだということと。
そして過去に囚われることは、決して僕固有の病理ではないこと。
それはある程度普遍的なことだ、と。

そう、緩やかに肯定してくれることだと思う。

大袈裟だと思うだろう。
自分ですらそう思う。
そう、思っていた。

だけど。
だけど、だよ。

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SUMMER TRACKS ?夏のうた?

SUMMER TRACKS ?夏のうた?

 
SUMMER TRACKS -夏のうた- (通常盤) (特典なし)

SUMMER TRACKS -夏のうた- (通常盤) (特典なし)

 

 

このニュー・アルバム。

4曲のカバーソングと、エンディングにたった1曲のオリジナルソング。

5曲。

その5曲は、ここまで書いた怪文書などでは到底追いつけない……表現できない……
何か恐ろしい、途方も無いものが込められている。

ここまでの危険性を……たったの5曲に、その「構成」だけにブチ込んだアルバムを僕は他に知らない。

ClariSのアルバムは構成が見事だ、と僕はずっと指摘している。
だけどこのミニ・アルバムは過去のフル・アルバムと比較しても、最も恐ろしい構成をしている。

……

ここまでお読みいただき、ありがとう。
怪文書はとりあえずここまでにしよう。

結論から言おう。
このアルバムは、危険な呪いだ。

このアルバムは。
僕らを過去に、「あの『夏』に」……
誰もが持つイデアとしての、あの「夏」に……
閉じ込めてしまう。

もう一度言おう。
このアルバムは、本物の、「呪い」だ。

 

解説

ここからYouTuberの公式MVを貼っていくから、アルバムを買わなくても読んでいただくことは可能だ。

だが。
5曲目、オリジナルソング『Summer Delay』だけはYouTubeにはアップロードされていない。

はっきり言おう。
この曲がなければ、このアルバムはアルバムとして全く成立しない。
問答無用の「名曲」を4曲聴けるだけだ。
それでも構わないといえば構わないのだけれど、ここからの僕の話は『Summer Delay』ありきであることはあらかじめ言っておきたい。

だから、まずは一度、ここから読む前に「呪われて」ほしい。
できればリラックスできる部屋で、一度曲順通りに、1曲目から順に聴いてほしい。
この「呪い」を成立させるためには、曲順がとても重要だ。


……
一巡されただろうか。

呪われなかった人もいるだろう。
多分、あなたは幸せな人だ。

呪われてしまった人は……呪われざるを得なかった人は、ぜひここから僕の文章を読んでほしい。
だけど決してその呪いは解かれない。
ただ、それと向き合えるようになるだけだ。

www.clarismusic.jp

 

最初に曲目が発表されたとき、笑ってしまったのは僕だけだろうか?

f:id:Mistclast:20190818163010p:plain


1曲目……secret base 〜君がくれたもの〜 原曲:ZONE / 2001年
2曲目……Diamonds 原曲:プリンセス プリンセス / 1989年
3曲目……タッチ 原曲:岩崎良美 / 1985年
4曲目……恋のバカンス 原曲:ザ・ピーナッツ / 1963年

いやいや、いくらなんでもやりすぎだろう!!!と。

一番新しい曲で18年前の曲ですよ。
ClariSがノスタルジックな曲が似合うからって……
もっとやれ!!!!!

とシンプルに思っていたのだけれど、その頃は「曲順」がもたらす意味に気づいていなかった。

まず1曲目。

www.youtube.com


20-30代はもう既にこの曲に「呪われている」人も多いだろう。
聴いただけで泣いちゃう呪いだ。
この呪いは極めて強烈で、思い入れがあるとか無いとか、もうそんな次元を通り越して、「夏のノスタルジア」そのものとして、一種の暴力性を伴って僕らに飛びかかってくる恐るべき呪いだ。

『あの花』というアニメでも主題歌として使われていたけれど、話の展開がどうであれ何であれこの曲の暴力性だけで十分屈服させられてしまう破壊力があった。
 

mistclast.hatenablog.com


そんな一曲からこのアルバムは幕を開ける。

もうこの曲に関して、ClariSの歌声がどうのこうのなんて言うのは無粋だ。
名曲だと語ることすら無意味だ。
僕に言えることはもうない。

2曲目。

www.youtube.com

この曲に至っては僕:26歳の生まれる前の曲である。
そんな曲を僕が語れるのか?
……とか言い出したら4曲目の『恋のバカンス(1963年)』で何も言えなくなってしまう。

カレンの良さを存分に味わえる一曲である。
ClariSの曲は初期メンバー(という言い方が正しいかどうかは別にして) のクララがリードボーカル的役割を務めているものが多いのだけれど、この曲に関しては完全に出だしからカレンが牽引している。

1曲目でしっとりしすぎた心をカレンの元気さが引きずり上げてくれる。
……夏が、始まる。

3曲目。

www.youtube.com


ある意味「アニソンの頂点」に位置する一曲のひとつかもしれない。

そもそも、どう言葉を弄そうともこのカバーは「昭和の曲」のカバーでしかない。
それ以上に言う言葉がないほど……原曲をリスペクトした直球カバーだ。
にも関わらず、ここまでの曲に一切引けを取らないパワーを覚えてしまうのは原曲の良さの為せる技だろう。

そもそも『タッチ』というアニメ自体、「よくもまああんな物語が広く受け容れられたもんだな」と今思うと不思議なくらいドロドロしたシナリオのアニメだ。
詳しくはWikipediaに丸投げするが……

ja.wikipedia.org
主人公「たち」とヒロインの恋路は決着を見ないまま、主人公の一人が物語から退場してしまう。
そりゃまあ編集部もあの展開は反対するわな、と。

そんなアニメのオープニングは、アッパーなテンポの中にとんでもない総量の哀愁を隠れていないスパイスとしてねじ込んだ一曲だった。

愛さなければ淋しさなんて 知らずに過ぎて行くのに
そっと悲しみに こんにちは

しみじみ考えると、これ本来20代が立ち向かえる歌詞じゃないよなぁ……

だからこそ長らく愛されている一曲なのかもしれない。

ClariSが歌うとどうなるか。
語るまでもないけど、「曲に負けてない」どころか薄幸感と色気が原曲を食いかけているある意味とんでもねぇカバーだ、ということだけは指摘しておきたい。

4曲目。

www.youtube.com


1963年。56年前の曲である。

もうここまで来ると「古い」とか「ノスタルジック」とかそういう次元を通り越して、2019年の現代にこの曲を蘇らせていることにただただ感嘆するしかないのだが……

しか、ないのだが。

この2分40秒の曲が、4曲目にあることが、とても重要だ。

1曲目で20-30代の「夏」の象徴『secret base 〜君がくれたもの〜』が期待を裏切らず歌い上げられ、そのしっとり感を吹き飛ばすような2曲目『Diamonds』。
そして誰しもが、それこそアニソンにあまり興味がない人すら知らない人がいないような「哀愁の塊の『懐メロ』」である『タッチ』に「潜り込む」。
そのまま、これまでの2曲分のアッパーテンポを覆すような、賑やかだけれども穏やかなアレンジの4曲目、『恋のバカンス』。

その4曲で、僕らは。
過去に、夏に。
「降りる」。
「降りきる」。

単純に時系列順に並べているだけじゃなく、多分この4曲を順に聴けば。
「夏」あるいは「過去」の……世界観と言うべきか、空気感と言うべきか。
とにかくそういったところに、浸ることになる。
浸りきることになる。
浸りきらされる。

戻れないところへ。



























ーー夏のせい。










5曲目。
その一言から始まるその曲は、平成の向こう、令和の爽やかすぎる……
夏の風のように鮮烈なピアノを伴って、僕らを強制的に「今」に引き戻す。

そうだ。
今は、2019年だ。

あまりにも爽やかすぎる旋律に、むせ返るような哀愁とノスタルジーを込めたこの一曲は、悲恋を省みる曲であり、同時に……

夏を、過去を。
あるいは「あの過去の夏を」「あの過去の自分を」、省みる曲だ。
その現代的な旋律は、「今」歌われているものなのに……

僕らを強引に「今」に連れて行こうとはしない。

4曲、僕らはカバーソングを聴いてきた。
どの曲が最も僕らを「あの空想の夏に」引き連れるのか、それはその人の思い出と年齢次第かもしれない。

だけど、そんな世界に囚われる僕らの罪悪感を。

この曲は恐ろしいことに、全て全て、後ろ向きに肯定してくれる。

あの日々が、あの時が
もう来ないと分かっているのに
八月の夜 夏の果のイマージュ
夢だって、知ってたって
遠い約束、繰り返したまま
記憶の海をまだ泳いでいた

ノスタルジーに、後悔の海に、ただ「降りる」、「潜る」、「漂う」、罪悪感の果てに「揺れる」。
そんな感情を4曲で掘り起こして……

5曲目で、全て「夏のせい」にしてくれる。
それは限りなく甘美で、気怠いものなのに、旋律は徹底的に爽やかで……

……。

こんな危ない構成のアルバム、あってたまるかよ……。

帰れなくなるだろうが、あの「夏」から!!!!

リピート再生していると、余韻に浸るまもなく1曲目『secret base 〜君がくれたもの〜』の再生が始まる。

やばい。
夏が終わらない。
過去が終わらない。

こんなもの。
こんなもの……ただの……呪いだ。
恐ろしい呪いだ。

俺には……俺にはそんな理想の「夏」があったわけじゃない。
なのに……あの「夏」が……
俺を襲ってくる。

俺は今、どこにいるんだ?
どこだここは。今は「夏」なのか?
こんな感情は、誰のせいだ?

















「夏のせい」





「君のせい」



ピアノの最後の音が、声が、夏に鳴り響く。

ClariSのせいだ。
俺の箱を開かないでくれ。これ以上侵食しないでくれ。
全部全部全部全部、ClariSのせいだ……
 

結論

怪文書に付き合ってくれてありがとうな。
愛してるよ。

ClariSを聴こう。
あの夏に閉じこもろう。

SUMMER TRACKS ?夏のうた?

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secret base ~君がくれたもの~

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お読みいただきありがとうございました。
ではまた次の記事でお会いしましょう。